2010年11月11日
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やっと涼しくなったと思ったら、一気にひんやりしてきましたね。気づけば半袖が着られなくなって…。着る服がなくて大慌て…!!今年の冬は寒くなるみたいなので皆さん体調管理には十分に気をつけてくださいね。
 今月は最近、腎臓病に関する勉強会に行ってきたので腎臓病に関する食事についてです。

 腎臓には下記に挙げるたくさんの働きを行っています。

・血液中の老廃物の排泄・水分の調節・電解質のバランスの調節・ビタミンDの活性化
・血液を弱アルカリ性に保つ・造血刺激ホルモンの分泌・血圧の調整・不要になったホルモンの分解と排泄

簡単に言うと、体にとって要るものと要らないものを判別して、体に要らないものを尿として体外に排出しているとても大切な臓器が腎臓です。
 腎臓病はこういった腎臓の働きが悪くなる病気です。一度失われた腎臓の機能は急性の腎機能障害を除いて、元に戻らないことがほとんどで、慢性期に移行します。そうなると腎不全となり、透析をしないと体内にたまった老廃物を体外に排出することができません。
 腎臓病の食事療法では腎臓に負担をかけずに、透析をいかに遅らせるか・体調を良好に保つことを目的に行います。腎臓病は病期によって制限の範囲に違いはありますが、ポイントは4つあります。

① 塩分制限:医師からの指示にもよりますが、一日の塩分摂取量を6g以下に抑えるようにします。腎臓の機能が低下しているため、ナトリウムの排泄がうまくいきません。そうなると血圧が上がってしまいますし、身体がむくんでしまい腎臓に負担が大きくかかってしまいます。

② たんぱく質の制限:たんぱく質を多量に摂取することを控えます。腎臓の機能として、たんぱく質を体内で代謝する過程で出来る老廃物を尿として排泄する機能があります。その腎臓の働きに負担をかけないために、医師の指示量のたんぱく質を摂取するようにします。

③ エネルギーを十分にとる:単純にたんぱく質の制限をしてしまうと、摂取カロリーは落ちてしまいます。十分なエネルギーが得られないと、身体のたんぱく質が分解され腎臓にに負担をかけてしまい、せっかくのたんぱく制限の食事療法がまったく意味のないものになってしまいます。

④ カリウム・リンの取りすぎに気をつける:腎臓の機能が低下するにつれて、カリウムやリンが体内にたまりやすくなってしまい、身体に悪影響を及ぼします。病期や医師の指示によりますがとりすぎは禁物です。

今月はここまでにして次回はもう少し詳しく食事療法についてを載せたい思います。
今月はお手軽おやつ献立です

ブラマンジェ

ブラマンジェ

ブラマンジェ


(材料) 1人分  114kcal 塩分 0.1g
粉ゼラチン  2g
水  10ml
牛乳  80ml
砂糖  10g
果物(かき) 25g  
*果物はお好みの果物を!!ゼラチンを使っているので、生のパイン・パパイン・キウイなどは固まりにくくなるので、一度熱を通すなどの工夫を!!

① ゼラチンを分量の冷たい水で10分ほど置いておく。
② 牛乳を温め①のゼラチンと砂糖を加えて溶かす。
③ 切った果物を水で濡らしたゼリー型に入れ②を入れ冷やし固めたら出来上がり。

スイートポテト

スウィートポテト

スウィートポテト


(材料) 1人分  154kcal 塩分  0.1g
さつまいも 60g
無塩バター 1g
砂糖 6g
塩 少々
鶏卵 8g
牛乳 16ml
鶏卵 少々(表面に塗るもの)

① サツマイモは皮をむいて1cmの厚さに切って茹でる。
② 軟らかくなったら熱いうちに裏ごしする。
③ 鍋にバターを溶かし、サツマイモ、砂糖、塩、鶏卵、牛乳を加えてよく練る。
④ アルミカップに③のサツマイモを搾り出し卵液を塗って220℃の温度で10分ほど焼いたら出来上がり。

参考資料 学内給食経営管理実習のためのおいいしい食事のコーディネート
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_treat/food.html